タイトル負けデスゲーム【映画】ランニング・マン【レビュー】

2.0
映画レビュー

 逃げ切れば大金を手にできるが、捕まれば即死という命懸けの鬼ごっこに挑む男の運命を描くノンストップアクション。

 本作は、1987年に一度映画化されておりますが、今回が初見になります。

 いわゆるデスゲームものを期待しておりました。

 しかし、内容は何をメインに置きたいのかよく分からないものとなっており、期待はずれでした。

あらすじ

 社会が一握りの富裕層と圧倒的多数の貧困層に分断され、多くの人々が過酷な生活を強いられている近未来。

 職を失い、重い病を抱えた娘の医療費にも困窮していたベン・リチャーズは、優勝者に巨額の賞金が与えられるデスゲーム「ランニング・マン」への参加を決意する。

 しかし、そのゲームの実態は、社会を支配する巨大ネットワーク企業が主催する世界最大のリアリティーショーであり、挑戦者の命懸けの逃走劇を全世界の観客が視聴するというものだった。

 逃走範囲は無制限。

 高度な殺人スキルをもったハンターたちが挑戦者を追跡し、さらには視聴者までもが懸賞金目立てで挑戦者を追いかけるという狂気のサバイバルが幕を開ける。

ブレブレな脚本

 何を主軸に置きたいのか分からない。

 期待したのは、ゲーム内容が主体となって進んでいくもの。

 初めは、その通りに動いていたと思います。

 主人公の背景や家族模様、ゲーム参加の動機などはそこそこに、割とあっさりゲーム開始となる。

 その辺は悪く無いと思われます。

 そうすることによって、ゲーム自体にフォーカスする作品としたいと言うのであれば、人間模様だとかはある程度雑でも納得できるし、それだけゲームの内容に力を入れているのだろうと期待もできる。

 しかし、後述しますが、そのゲームの内容は逃走やスニーキング、サバイバルなどしてはいますが、それ以外の要素が色濃く介入している。

 純粋にゲームをこなしていくというより、巨悪とされる主催者に対しての復讐劇の色が濃くなっていくため、最初と最後で軸がかなりぶれているように感じます。

 あくまでもゲーム主体で、その中で副次的に出てきた要素を集めて、最後ゲームクリアと共に裏で悪事を働いていた主催者を打ち倒す、そんな流れを期待していたので、途中からどっちつかずな感じになったのは残念に思います。

ゲーム要素のないゲーム

 ランニングマン・ゲームという題名だもんだから、さぞ疾走感あるものだと推察していました。

 鬼ごっこと銘打ってある訳だし、テレビ番組でやっていた「逃走中」のように、常に動き回って、時にはミッションが出たりとゲーム性のあるものだと思っていました。

 しかし、実際はデスゲームというより、単に指名手配犯になった者達の逃走劇といった感じで、観ていて面白さと言うか、エンタメ性にかける内容。

 始めこそ、1日一回動画を投稿しろというルールがあったり、変装して身分証明書も偽装してと、それっぽいことをしており、居場所がバレれば逃走劇があったりと、比較的見どころはありました。

 だが、そこまで。

 ゲームは3人で参加しているが、主人公以外の2人はしょーもない理由で即離脱。

 追加で何かがあるわけでもなく、ゲーム自体はただ淡々と進んでいく。

 ゲーム主催者に相対しているレジスタンスと合流してからは、ゲーム要がほとんど無い逃走劇。

 その逃走劇も、潜伏の場面も多く、疾走感あるチェイスシーンなども思ったより少ない。

 最後らへんはゲーム要素は廃して格闘・銃撃戦そして言い合いとなっていて、もう元が何だったのか分からない。

 こんなんなら、ゲームとしてやらなくても良かったんじゃなかろうか?

薄っぺらい主人公

 主人公は、初めから短気なのは強調されています。

 情熱的が故に、気が短く短絡的になってしまうのは、好き嫌いこそあれ、人物としては魅力的にもなり得るものですから、全て否定はしません。

 ただ、それも程度ものである。

 性格が災いして職場をクビになっただとか、そんなのは背景として特に問題はない。

 しかし、序盤だけとっても、すぐに暴力に訴えるようなそぶりを見せたり、家族のために帰らねばと言っときながら、主催者の口車に簡単に乗って、一番危険とされるゲームに参加を決めたりと、一児の父なのだから、もう少し物事を考えられないのかと思わざるを得ません。

 また、特に理由も無いのに身体能力が高かったり、出会った人とすぐに信頼関係を結べるなど発言力やカリスマが妙に高かったりと、ご都合設定にされている感が否めない。

 性格的にも設定的にも、「なろう系主人公」という感じがする。

 そういうのが好きな方にとっては良いキャラと映るんでしょう。

 私は好きではありませんが

低い民度

 主人公に負けず劣らずなその他大勢。

 元々、人が生きるか死ぬかをエンタメとして、それを楽しんでいる辺り、すでに民度というか倫理観が終わっている世界観ではあるのですが、作中での振る舞いもなかなかのもの。

 潜伏すれば、周りの一般人は金欲しさに挑戦者を売る。

 レジスタンスは主人公に味方こそしてくれるが、短絡的な行動をしまくる。

 主催者側は言わずもがな。

 で、最後は今までのことはなかったかのように、主催者一人以外はコロっと主人公側に寝返ると。

 それどうなのと思う反面、そりゃあこんな世界にもなりますわな、とある意味納得のいく描かれ方ではあります。

総評

 序盤こそ面白そうな要素は出てきたものの、あとは下剋上プロパガンダのご都合主義作品という感じに取れます。

 アクションはすごい部分はあるものの、言うほど全体的にあるわけではなく、期待していたほどではないと感じます。

 登場人物の言動も、軽く薄っぺらいと感じ、魅力を感じられませんでした。

 一部のアクションを除いては、期待はずれの作品に思われます。

評価

・評点 ・・・ 2 / 5

・脚本 ・・・ 2 / 5

・視覚効果・アクション ・・・ 3 / 5

・登場人物 ・・・ 1 / 5

 

 

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