プレデター最新作として公開された本作、シリーズ初の主人公がプレデターで「狩られる側」になるとの事。
正直なところ、予告の時点であまり期待はできませんでした。
感想としては、アクションシーンや映像は良かったですが、脚本や設定は良いと感じませんでした。
特にキャラクターの設定において、非人間キャラクターを人間に寄せ過ぎた描かれ方は、個人的にかなり残念です。
アクションシーンは爽快感あり
冒頭に書いた通り、アクションシーンは悪くなかった。
躍動感があり、様々な道具や仲間との連携で魅せる様は爽快感がある。
ただ、過去作でプレデターが駆使する武器があまり使われていない点は、プレデターシリーズとして観たら物足りないと感じる。
映像は良いのだが新鮮味が無い
映像は作っているところがそれなだけに、綺麗に作られている。
だが、何か新鮮味に欠ける。
過去に「アントマン&ワスプ:クアントマニア」を観て感じた、「スターウォーズからの使い回し」感が強い。
宇宙だとか未開の惑星だとかが舞台だから、似たような物になるのは仕方ない。
ただ、同じ会社で作ってる作品なんだから、せめて少しくらい意識して差別化してほしいところ。
機械やエイリアンの人間化
プレデターとアンドロイドというコンビが主人公であるが、この二人のキャラの設定が活かされていない。
プレデターやアンドロイドであること、本作に至るまでのそれぞれの背景があるのだが、それらを活かす事なく物語が進んでいく。
少し調整すれば、人間に置き換えてもいけるような感じが非常に勿体無く感じる。
・デク
本作の主人公でプレデター・・・なのだが、人間的すぎる。
私の思うプレデターは、先進的な道具を操り、狡猾に獲物を狩る冷徹なハンター。しかし、マシーンのような姿の中に、理解を示そうとする知性や種族での矜持「も」ある。そんな種族だと思う。
ただ、今回は状況が状況であったのもあるが、先進的な武器をあまり使わず、接近戦や現地の生物を使うなど、比較的原始的な戦いに終始する。
また、デクの態度は斜に構えてこそいるが、感情は割と豊か。途中出会うティアやバドとも、始めこそ敵意を示したりするがすぐ打ち解けている様子で、近寄りがたい感じは無し。
マスクもほぼ被らず、基本素顔を晒している。
これプレデターである意味はあるのか?
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・ティア
もう一人の主人公でアンドロイド・・・なのだが、こちらも人間的すぎる。
下半身がなくなっても活動していること以外は、アンドロイドらしさ皆無。
生身のデクよりも表情豊かで、喋り方も明るく事務的な感じが一切ない。
同じ見た目でアンドロイドらしさのあるテッサと並ぶと違いが大きすぎる。
アンドロイドである意味は?
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ティアはもう少し淡白な性格で良かったし、デクは観ている側からしても感情が分からない不気味な存在とするため無声でも良かったように思う。
前回観た「トロン/アレス」でも感じたが、特にディズニー作品は人間でないものをあまりにも人間に近づけて描き過ぎているように感じる。
そもそも人間とは違うのだから、共感ができない突飛な行動や感情表現を描いても良いと思う。
そして、それを作中で「考え方が違うから共感できないけど、理解はできる」と納得させるような背景を描いてほしい。
そういう表現が、「多様性」とやらの理解を広める描き方になるんじゃないのかね?
詰込み過ぎ問題
ストーリーは、落ちこぼれとされていたデクが父親への復讐を胸に、自身の強さの証明として向かった危険な惑星で、仲間と出会い成長していくというもの。
流れ自体は王道と言えば王道で、よくあると言えばそう。
主人公がプレデターというのはミスマッチのように感じるが。
大方の流れはそれでいいのだが、内にある要素が多い。
父親への復讐、自身の狩猟目標へ向けた冒険、自分の行手を阻む者達との戦い。
ストーリーはこれらをはじめとする要素でできているが、詰め込み過ぎた感は否めない。
要素が複雑に絡み合うのではなく、詰め込んだイメージだ。
最後の父親との決闘シーンは、特にその煽りを受けているように見える。
デクにとって過去と決別するクライマックスシーンであり、今まで以上の盛り上がりを期待出来るところだが、まぁあっさりと終わってしまう。
序盤の展開無い方が良かったのではと思うほど薄っぺらい、ずいぶん駆け足で終わったラスト。
次回作の匂わせ見る限り、これやっちゃうと次に支障出るんじゃないか?(作れるかどうかは分からないが)
総評
本作は、個人的にはキャラ設定がかなり残念でした。
私はプレデターシリーズを全部は観れてはいませんが、それでもプレデターというキャラクターには、ある程度のイメージがあります。
そんな中、本作でのプレデターは、イメージしていたものとはかなり別物に見え、もともと予告で覚悟していたとは言え、期待していたものではありませんでした。
また、主人公は二人とも、設定に準じた描かれ方をされていない印象です。
さらにストーリーも、骨格は王道凡作で、それにプレデターシリーズの皮を被せ、魅力となる肉付けがうまくできず詰め込んでいるだけというイメージでした。
アクションや視覚面はある程度良かったと思いますが、どことなく「スターウォーズもどき」な感じがして新鮮味に欠けたことも否めません。
評価
評点 ・・・ 2.5 / 5
映像・アクション ・・・ 4 / 5
脚本・・・ 2 / 5


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